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導入事例

15時間の業務削減!創出した時間で、難易度の高い人事課題へチャレンジできるチームへ

株式会社ミルボン

管理部 東京人材支援開発グループ 統括マネジャー 田中さん(左)、管理部 大阪人材支援開発グループ 人材支援課 マネジャー 長坂さん(右)、横山さん (中)、小神野さん(オンライン)

人事 301〜1,000人

課題

  • 入社や異動が多く、Excelや紙での業務管理を見直す必要があった
  • 新しいメンバーも着任し、これまでの属人的な仕事の進め方に課題があった
  • 人事評価に「生産性の向上」が加わり、人事としてどのように体現するか模索していた

決め手

  • 1人1時間の残業を削減すればペイできるランニングコストの手軽さ
  • トライアル期間が設けられており、操作性の高さがメンバーに好評だった
  • 人事業務にマッチしたタスク管理ツールだった

効果

  • チーム全体で人事定型業務を15時間削減できた
  • 難易度の高い目標にチャレンジする時間と、余裕・気力が生まれた

創業以来、一貫して美容室に絞った事業領域にこだわり、サロン向けのヘア化粧品の開発・製造・販売を行い、60年以上の歴史を誇る株式会社ミルボン。

今回は、管理部 大阪人材支援開発グループ 人材支援課のマネジャーである長坂さん、横山さん、東京を拠点とする東京人材支援開発グループの統括マネジャーである田中さん、小神野さん(オンライン)に取材し、Bizer teamの導入背景や成果をお伺いしました。

メンバー1人が1時間削減できればペイできるランニングコストが魅力

――Bizer teamを導入した経緯を教えてください。

長坂さん:
我々が担当しているのは、人事のオペレーション業務である給与、入社・休職・退職、社会保険、海外の手続きなど、人の出入りに伴う業務です。これらは作業量が多く、他部署への協力依頼も発生することから、抜け漏れが出やすいという特徴があります。当時は中途入社者や社内異動者なども増えてきており、業務を見直す必要がありました。

また、新任メンバーが着任するタイミングでは、より属人化を排除し、業務の見える化を模索していました。2022年1月に人事評価制度が変わって、「生産性の向上」が評価項目に加わり、チームマネジメントの在り方を考えるようになったこともきっかけのひとつです。生産性向上を推進している人事部門が体現し、また自らもマネジャー、人事制度推進者として、実現できるところを見せていかないと説得力がないと思いました。

さっそく生産性を高められそうなツールを調べたのですが、プロジェクト管理ツールはいっぱいあるものの、人事にマッチするタスク管理ツールは意外と少ない。中でも操作がしやすく、人事業務向きだと感じたのがBizer teamでした。メンバーが1時間残業を削減できれば、1ユーザー分をペイできるランニングコストの手軽さが魅力でした。トライアル期間が設けられていて、メンバーの「使いやすい!」という声で、導入を決定しました。

――Bizer team導入はすぐに進みましたか?

横山さん:
新しく着任した私が導入担当になりました。Bizer teamはテンプレートなど便利な機能がたくさんあったので、自分で使い方を発掘したり、Bizer社のカスタマーサクセス担当に相談したりして導入を進めました。

結果として、2022年9月に導入して年末までの3カ月間で、給与や入退社の作業をほとんどテンプレート化することができました。年明けからは各メンバーが自分のタスクを作り始めたので、業務がどんどん可視化されるようになりました。現在では、業務の8~9割がテンプレート化されています。

小神野さん:
横山の主導で、問題なく進みました。個人的に良かったこととしては、いままでエクセルや手書きメモ等でまとめていた細かな依頼やタスクをBizer teamに集約できたことです。整理して記入することで、漏れや遅れも減り、後からタスクを思い出す必要がなくなりました。

業務の精度を高めるために、月に1度、メンバーだけでBizer teamを確認しながら、改善案を出す場を設けています。先々の業務を確認することは自分へのリマインドにもなり、とてもいい時間になっていると感じます。

定型業務をチーム全体で15時間削減できたため、人事ミッションである「働きがいの創出」を実現できた

――Bizer team導入の成果はありましたか?

長坂さん:
チーム全体では、昨年と比べて15時間くらい削減することができました。しかも新入社員が入社する繁忙期にも関わらず、です。もちろん、Bizer teamだけでなく、個々の努力や成長などの複合効果はあったと思いますが、例えば、給与業務で10時間の削減は大きな成果です。また、他のメンバーも昨年より早く帰れるようになっています。定型業務を圧縮して新しい業務に取り組むことができたので、「働きがいの創出」という意味では順調です。少し難易度の高いストレッチ目標にチャレンジする時間的余地と余裕・気力が生まれました。

また、業務の引き継ぎでよくあるのは、「教えたことができているかな?」「この業務は教えてもらったっけ?」といった、お互いに疑心暗鬼になってしまうケースです。確認のためのコミュニケーションが増えて、場合によっては信頼関係が崩れてしまうこともあります。引き継ぎを見える化すると、作業の進行具合がはっきりするので、無駄な確認作業とストレスを減らすことができます。Bizer teamでの引き継ぎは、健全な人間関係を築く上でもとても役に立ったと思っています。

横山さん:
これまではMicrosoft OneNoteを使ってマニュアル化していたのですが、情報は集約されているけれど、どこまでやったのか分からないし、具体的な作業内容は自分で探さなければならない。情報が集約されている上に、タスクが一覧化されているのはすごくありがたいと思いました。

――「働きがいの創出」をもう少し詳しく教えてください。

田中さん:
ミルボンでは、「持続可能な社会の実現に向けた5つの最重要課題」の1つとして、「働きがいのある職場環境の実現」を宣言しています。その一環として、人事では、昨年エンゲージメントサーベイの導入を行い、小神野にリードしてもらいました。今年は「活用」という目標を掲げて、結果を経営層に報告して、社員と経営の間を取り持つような働きかけをするだけでなく、各現場での活用を促す提案をしていく予定です。こうした動きをするためには、やはり日常の定型業務を効率良く正確に遂行できることが重要なので、目標達成のプロセスにBizer teamを使うことを意図的に入れてもらっています。日々、みんなが主体的に行っている取り組みと、会社の目標や成果ができるだけつながるようにしているつもりです。

長坂さん:
我々は、例えば、「男性育休の取得率向上」にも取り組んでいます。こうした新たなテーマは、自らPDCAを回してアウトプットを出す必要がありますが、今は横山が自分で期限を決めてタスクをBizer teamに入れ、目指す成果を見える化してくれています。昨年はBizer teamで定型業務をタスク化することを目標に掲げていましたが、もう達成してしまったので、「仕事の精度を高め、チャレンジングな業務に着手する」というステージになったと感じています。

ミスできないプレッシャーが属人化の原因。メンバーの負担を仕組みで解決したかった

――Bizer teamの導入は、なぜうまくいったのでしょうか?

長坂さん:
Bizer teamを導入する前に、メンバーとの目線合わせの場を設けて、生産性高く働いた時のメリット等をディスカッションしました。生産性向上について考える機会を設けたことが、自立のきっかけになったのかなと思っています。

人事や労務は「間違えてはいけないプレッシャー」を抱えています。給与の金額や社会保険の手続きを間違えたら、大問題になってしまう。仕事への責任を感じているからこそ、抱え込みすぎて属人化してしまうのだと思います。ミスをして落ち込んでしまうメンバーの姿を見てきたし、本人も間違えたくて間違えたわけじゃない。こうしたみんなの負荷を仕組みで解決したいと思っていました。

これまでは、タスクが1つでも漏れるとミスに繋がるので、Excelを紙に印刷してチェックしていました。でも、イレギュラーが発生するたびにExcelを更新しなければならず、、ミスを繰り返さないために確認タスクを追加しようにも、Excelとマニュアルが別だとどんどん複雑になってしまう。

Bizer teamならチェックリストに従って作業して、チェックを入れたら作業完了です。イレギュラー業務の追加も容易なので、心理的なプレッシャーから解放されました。

田中さん:
自分としては、9月からスタートして、「うまくいかなかったら年内でやめる」くらいのつもりでいました。でも、Bizer社のカスタマーサクセス担当が定期的に振り返りの場を設けてくださって、いい意味でプレッシャーになりました。最初は懐疑的でしたが、実際に集まってみると、うまくいかなかったことを気軽に相談できるし、上手に活用している他社事例を教えてもらえて、自然と使いこなせるようになっていました。

そもそも現状に満足していたら、自分から改善しようとは思いません。メンバーが課題意識を持っていたからこそ、Bizer teamというツールをきっかけに動き出したのだと思います。みんな素直で誠実なので、導入担当の横山が頑張っている姿を見て、「自分もやらないと」とスイッチが入ったようです。

――テンプレートを改善するために工夫していることはありますか?

長坂さん:
ミルボンが掲げる行動基準のひとつが「自立」です。テンプレートのブラッシュアップは、メンバーにお任せして改良してもらっています。良いと思ったことはどんどん試して、以前の方が良ければ戻せばいいだけ。あとは、仕事のミスを100%防ぎきることはできないので、ミスが起こった時に再発防止のためのタスクを追加することくらいです。

田中さん:
「残業時間をXX分減らそう」「業務のXX%をタスクに入力しよう」などの目標を掲げなかったことが、逆に良かったのかもしれません。やらされ感がなく、シンプルに「もっと良くするためにやっていこう」と思って動くことができるからです。また、マネジャーは結果や成果だけでなく、行動面や姿勢を評価・サポートしています。明確に改善目標を設定することで短期的に効果が出るかもしれませんが、長く使い続ける場合は、一人ひとりが主体的に取り組めるように目的やありたい姿ベースで進めた方がいいのかもしれません。

長坂さん:
以前は業務が属人化していたので、抜け漏れがあってもタイムリーに気づくことができませんでした。今はBizer teamで可視化されているので、1日1回は見ていますが、自立して進めてくれているので細かくチェックはしていません。

人事自らが「働きがいのある職場」を体現し、全社に広げていきたい

――今後、どのようなチームにしていきたいですか?

横山さん:
去年、営業から人事に異動してきました。今までは「自分はこうありたい」ということを考えていましたが、会社のために自分がどのように貢献していけるのか、また、長坂がいつも言っているのですが、「従業員にミルボンでの人生を幸せに歩んでもらうために」という視点を大事にするようになりました。その環境を作ってもらっていることも実感しているので、組織として貢献していきたいと思っています。

小神野さん:
全社を見て「あるべき姿」を作っていくのが人事の仕事。とても大きなテーマで難易度も高いのですが、関係者や経営層を巻き込みつつ、成し遂げていくのが我々の任務です。理想の実現を目指すためにも、より協力・連携できるチームや部門を目指していきたいですね。

長坂さん:
我々のチームは入社から退社までに携わっていますが、少しでも安心感を持っていただいて、最後は「ミルボン人生、良かったな」と思ってもらえるサポートができる部署でありたいと話しています。もちろん、メンバー自身が働きがいを感じて、楽しく健康的にイキイキと働いていることが大前提です。「やりがいのある会社を作りましょう」と言っても、人事がそれを感じていなかったら、きっと社員には何も響きません。まずはメンバー自身が働きがいを感じる環境を作りたいし、メンバーにもやりがいを感じられるように努めてほしいし、そういう環境を作りたいと思える人材であってほしいと思っています。

田中さん:
ここにいる4人は総合職で入社し営業を経験しています。一人ひとりに寄り添うことはとても大切だけれど、同時に会社としての視点に立ち、自分なりの考えを持って行動する人事が理想ですね。誰のために何をしたらいいのかを、自分の業務に落とし込むことができるマインドを持った人の集団がミルボンの人事であり、自分のチームでありたいと考えています。

※記載の情報は取材当時のもので、閲覧時点には変更されている可能性があります。

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