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導入事例

月次決算を112時間削減!メンバーの成長も促した「リスクだけを追わない」業務変革とは?

アウンコンサルティング株式会社

管理グループ(左から)高橋 重行さん、三田 知生さん

経理 51〜300人

課題

  • 繁忙期のスタッフ退職で、業務の可視化とシェアができる体制づくりを痛感
  • 遠隔多拠点での業務を一元的に進捗管理したい
  • エクセル管理ではタスクの進捗が見えず逐一ヒヤリングが必要

決め手

  • 小さな改善を反映し更に大きな改善に繋げやすい設計
  • エクセルでは実現できない進捗の管理

効果

  • 業務可視化で考える時間の短縮、連携の強化が生まれ工数削減に
  • 多拠点間での引き継ぎもスムーズになった
  • 業務全体の流れが把握できメンバー自らが先回りして行動へ

アウンコンサルティング株式会社は、SEMやSEO、ディスプレイ広告などのWebマーケティング事業と海外不動産の売買仲介を行うアセット事業で、国内に東京本社と沖縄支店の2拠点、海外に7拠点のグループ会社を擁し、アジアを中心にグローバルに展開しています。

今回は、海外含めて7法人の月次決算を行っている、沖縄支社勤務の備瀬 佐織さんと大城可南子さん、福岡県でリモートワーク勤務の田尻 愛さん、本社勤務の三田 知生さん、執行役員の高橋 重行さんにお話を伺いました。

月初7日間が経理の繁忙期。業務を可視化してシェアできる体制づくりへ

―業務内容と導入経緯を教えてください。

田尻さん
国内拠点の経理業務は全員で担当していますが、海外拠点の月次決算は国ごとに担当が分かれており、連結決算を私が行っています。
一番忙しいのは月初1営業日から7営業日まで。国内外いずれも1営業日から4営業日までは入金確認や請求書の発行や記帳などを行います。その後、現地通貨で作成された財務諸表を円に換算して連結し、確定した数値を報告するという流れです。8営業日以降は、入出金業務や監査対応、マニュアル作成などの業務を進めています。

高橋さん
導入前の話ですが、経理のコアメンバーが退職し、まだ田尻は入社したばかりで、頼りにしていた備瀬が予定よりも早く産休に入ってしまった。ちょうど監査が入るタイミングだったので大混乱に陥り、当時の経理担当と私の2名で月次決算から監査までほぼ対応することになりました。当時の経験から、業務を可視化してシェアできるような体制構築を考えていました。
また、沖縄と福岡、そして東京と遠隔で仕事をしているので、業務の可視化と同時に、一元的に進捗管理も行いたかった。導入前はExcelで管理していたのですが、タスクがどこまで進捗しているのかはSkypeを使ってヒアリングしないと分かりませんでした。進捗が見えないと、仮に誰かが業務で詰まっていても「手伝う」という動機づけがされないのです。

戸惑いもあった導入当初…慣れてしまえば「進捗管理」の便利さを実感

―導入にあたり、苦労した点はありますか?

備瀬さん
ずっとExcelを使っていたのに産休から復帰したらBizer teamに替わっていて、正直に言うと最初は戸惑いました。慣れるまで1カ月くらいかかりましたが、Excelでできなかった進捗管理がBizer teamで実現できているので、今は良かったと思っています。

三田さん
私は経理に異動してすぐにBizer teamに移行になったので、Excelとの同時進行の時期は混乱しましたが、機能に慣れるまで少し苦労したくらいですね。

高橋さん
新しいシステムを導入する時は、メンバーに多少の抵抗感が生じてなかなか前に進まないことはよくあることです。そのため、導入時は私がしっかりタスクを入れて「この通りに自分のタスクを入れて下さい」と伝えました。スムーズに導入するために、最初はマネジメント側がコミットする必要があると思っています。
現在はメンバーが自走してくれているので、細かいタスクは見ておらず、業務の進捗だけチェックしています。質問があれば回答し、進捗が遅れていたらコメントするくらいですね。

経理担当5名の月次決算業務は「400時間→288時間」に大幅削減

―導入の成果はいかがでしたか?

高橋さん
導入前は、経理担当5名で7法人の月次決算に400時間かけていたのが、288時間になりました。2018年11月に導入して、2019年の1月には7営業日かかっていた月次決算が、6営業日に前倒しされています。それから半年が経ちましたが、7営業日だったのは1回のみ。思っていたよりも早く成果が表れました。

田尻さん
1日前倒しできたことによって、月中はゆとりを持って業務を進められるようになりました。業務マニュアルを更新したり、前回うまくいかなかった業務をBizer teamのチェックリストに追加したりして、業務改善を繰り返すことによって作業スピードが上がっていると実感しています。メンバーのタスクが可視化されたことで、「自分のタスクを止めてしまうと他の担当者にも影響する」ということが自覚できたことも大きいですね。

高橋さん
管理グループでは生産性を上げるための要素として「手元を早くする」「考える時間を短くする」「連携を良くする」の3つが提唱されています。このうち「考える時間を短くする」「連携を良くする」はBizer teamによって実現されました。タスクが見えるから考える時間も短くなり、連携が図れたことで他の人の作業が終わるのを待っている時間も減りました。

タスクが可視化されたことで、先回りして動けるようになった

―なぜそこまで時間が削減できたのでしょうか?

田尻さん
Bizer teamを通じて個人の能力が上がったことと、以前よりもコミュニケーションを意識するようになったからだと思います。以前は沖縄に経理のメンバーが集中していたのですが、現在は勤務地がバラバラです。だからこそコミュニケーションを密に取るようにした結果、連係ミスが少なくなりました。例えば業務の依頼があった時に、「私がやります」と言わずにそれぞれが同じ業務をやっているといった、“ちょっと声掛けをすれば起きなかったミス”を減らせたのかなと。

高橋さん
管理部門は、営業部門などと比べると、納期意識が高い一方でリスクをとても気にするポジション。そのため、チェックをできるだけ増やすなど、決められた納期内で一番リスクがない方法を取ります。目標達成意欲を高めて生産性を上げるために、マネジメント側が意識的に「前倒しする」というメッセージを伝え続けることで、自ら「どのようにやればいいか」を考え、リスクだけを追わないやり方に思考が変わりました。
今年の5月は本決算の上にイレギュラー事項も重なり、私自身が「6営業日で完了するのは難しいのでは…」と諦め気味だったのですが、田尻が「6営業日で行けます!」と自ら宣言し、実際に6営業日で終わらせました。こうしたメンバーの成長を、とても評価しています。

田尻さん
担当拠点の引継ぎもBizer teamにリスト化して、手順通りにやれば業務が完結する流れを作りました。並行してマニュアルも作ってBizer teamに添付するようにしています。業務時間も短縮できましたし、引継ぎもスムーズにできるようになりました。

大城さん
1回レクチャーを受けても忘れてしまうこともあるので、毎月Bizer teamを見ながら手順を思い出しています。分からないことがあればタスクを追加し、自分なりの手順に変えることで業務がやりやすくなりました。

高橋さん
業務が後手になっていないことも大きいです。Bizer teamで可視化されたことで、様々なことを予測しながらメンバーが動けています。先回りして動けると、後から慌てて作業する機会が減るので、結果的に業務時間の短縮に結びつきました。
最初は「6営業日も無理」と言われていたけれど、早い月だと6営業日のお昼に終わることもあります。海外の営業事務のスタッフもBizer teamでタスク管理するとか、RPAなどを組み合わせてもっと上流の工程から解決するなど、時間短縮のためにまだまだ使いこなせる余地があると思っています。

時代の変化に向き合い、「必要とされる」チームでありたい

―今後、どんなチームにしていきたいですか?

大城さん
拠点が離れているので、連係ミスを起こさないためにも、これからもコミュニケーションを大事にしたチームにしていきたいですね。

三田さん
コミュニケーションって大事だと思います。みんな遠隔でバラバラに働いているけれど、話しやすい雰囲気ですぐに相談できるようなチームになったらいいなと。感覚的には同じ空間で雑談しながら仕事をしているようなチームを目指したいと思っています。

備瀬さん
会社に必要とされる組織でありたい。経理業務はRPA化の話題が出ることも多いので、このメンバーが必要だと言われる組織にしたいですね。

田尻さん
将来的に、経理という仕事は「減少する」と言われている職種。時代の変化にきちんと対応できるチームになりたいと思っています。会計ソフトも新しくなればなるほど作業は減る傾向にあるので、その中でも時代に取り残されないようにしていきたいと考えています。

高橋さん
備瀬や田尻の言う通り、今後、経理の仕事の仕方は変わっていきます。きちんと付加価値を付けて人材としての市場価値を高めていき、この領域で活躍できるメンバーを育てたいと考えていますし、そのようなメンバーで構成された組織でありたいと願っています。

※記載の情報は取材当時のもので、閲覧時点には変更されている可能性があります。

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