見守りサービスや健康相談サービスなどのコールセンター事業や、安否確認などの高齢者向け入居・居住支援事業を展開するホームネット株式会社。
今回は、経営管理本部 経営管理部で人事総務業務に携わる宮本さん、仁和さん、赤塚さん、飯嶋さん、経理財務課で経理業務に携わる伏見さんに取材し、Bizer teamの導入背景や成果をお伺いしました。
メンバーが増えるに従って、情報共有やタスクの見える化が課題になり始めた
――所属する組織体制を教えてください。
宮本さん:
私たちが所属する経営管理部は、経理財務課と人事総務課があります。経理財務課はホームネットとグループ会社のエルズサポートのチームに分かれており、それぞれ約4名体制です。人事総務課は、採用・教育と労務、総務の3つのチームに分かれ、それぞれ2~3名で構成されています。
――Bizer teamを導入した経緯を教えてください。
宮本さん:
人事では、年次で発生する臨時タスクをExcelで管理していました。月に一度、進捗と次のタスクを確認していましたが、Excelでカバーできていないものもたくさんありました。そこで、「入社準備」や「問い合わせ対応」などの細かい業務を管理するために、いわゆるカンバン型のとあるタスク管理ツールを使うようになりました。
飯嶋さん:
給与変更など、忘れてはいけないタスクを残しておくところがなかったので、労務でも同じツールを導入することにしました。メモの置き場として最初は便利だったのですが、だんだんゴチャゴチャになってきました。
赤塚さん:
採用は、共有事項は人事総務課の定例で確認したり、スケジュール帳にメモしたりして、そのタスク管理ツール自体を使っていませんでした。
宮本さん:
赤塚さんが入社する前まで、採用担当は一人だけ。もともと産休や育休に入るメンバーも多く、「先輩から口伝で教わる」といった、マニュアルすらない業務もありました。経営管理部の人数が倍くらいに増えて、情報共有やタスクの見える化が課題になり始めたんです。
誰が何のタスクを持っているか明らかになったのが、Bizer teamによる大きな変化
――Bizer team導入はすぐに進みましたか?
宮本さん:
別のタスク管理ツールを導入していたからか、移行作業はかなり早く進みました。人事総務課では、例えば誰かが入社した場合に、社会保険や口座の手続きなど、チームをまたいで作業が発生します。口頭で共有して個別に作業するやり方は、もともと無理があったのかもしれません。課題を感じていたため、みんなBizer teamにタスクを入力するのが本当に早かったです。
飯嶋さん:
業務の流れを覚えるまでは、宮本さんから受け継いだExcelのマニュアルと当月のカレンダーを見比べて、自分なりに業務計画を立てていました。当時のタスク管理ツールの役割は、忘れてはいけないことをメモとして入力するだけです。でも、Bizer teamは手順がチェックリストになっているし、Excelと違って終わったらチェックしてリストを消していけるし、リマインダーも設定できるしで、便利さに感動しました。
それまでも人事総務課の定例会で入退社の情報は共有されるのですが、今どこまで進んでいるのか、他のチームが何をしているのかは分かりませんでした。現時点で誰がどんなタスクを持っているのかを確認できるのは、大きな変化だったと思います。
仁和さん:
やはり、組織の人数が増えたことがとても大きいです。以前は、担当者独自の秘伝のマニュアルがあって、その人が忘れなければ大丈夫でしたが、チーム体制になって「抜け漏れ」が問題になりました。Bizer teamを導入したことによって、人数が増えても同じ情報を取りに行けるし、マニュアルが秘伝ではなくなりました。
他の人のタスクを知るために、グループは大きなくくりで運用中
――Bizer teamの使い方にこだわりはありますか?
飯嶋さん:
実際のチームは労務や採用など機能別に分かれていますが、Bizer teamをチームで分けてしまうと、他の人のタスクを見ることができなくなります。人事総務課の仕事は横断することが多いので、全体を見ることができないと事情が分からなくなります。Bizer teamのグループは、人事総務課という大きなくくりにして、チームごとに細かく分けることはしませんでした。
仁和さん:
経験が浅いと、チェックリストが正解だと信じて作業する人もいると思いますが、ベテランが見れば違和感を覚えることもあります。全てのチームのタスクを見ることができれば、「もっといい方法があるよ」と、先人の知恵をいただくことができます。また、業務のプロセスが共有されたことで、「なぜこの方法なの?」「この作業は省略できるのでは」など、チームをまたいで会話が生まれて、改善につながることもあります。そして、タスクをテンプレート化することで業務が標準化し、ベテランも新人もテンプレートを元に同じやり方で業務ができるようになったので効率化も進みました。
赤塚さん:
グループで細かく分けなくても、Bizer teamは保存した条件で絞り込めるので、タイトルやラベルを工夫すればすぐに確認することができます。採用チームでは、「キャリア」「週次」などのキーワードで管理しています。
宮本さん:
以前使っていたタスク管理ツールは引き継ぎで導入したのですが、雑然としてしまった理由のひとつは「表現ルール」を定義していなかったから。例えば「期日」という言葉にしても、締め切りや着手日など、人によって捉え方は異なります。チームで使用するなら表現ルールを決めておく必要があるので、Bizer teamではみんなが実際にタスクを作り始める前に、ラベルやタイトルの表記を揃えておきました。
――横断業務は、どのように連携していますか?
赤塚さん:
内定承諾をもらったら、以前は個別に内定者の口座情報や通勤経路などを経理に連絡していました。現在は、内定承諾後に「入社」のタスクが立ち上がるので、担当者として設定されている他のチームにも、自動で共有されるようになっています。
飯嶋さん:
今までは辞令を見て、各チームの担当者が入社を把握していました。もちろん、作業の多くは辞令が出た後に行うので、Bizer teamを導入しても仕事の流れは変わらないのですが、余裕があれば早めに準備しておくことができます。また、確実に処理しなければチェックリストが残ってしまうので、作業を忘れることがなくなりました。
時短社員が、帰社後の状況を聞かなくてもBizer teamでキャッチアップできるようになった
――Bizer team導入の成果はありましたか?
赤塚さん:
属人化が解消されました。また、忘れそうなタスクはとりあえず入力しておくことで、頭を整理しやすくなりました。導入当初は仕事の進め方を変えるので苦労もありましたが、自分のタスクを落とし込んだ後は、使うのが楽しくなっています。
伏見さん:
繰り返し業務がとても多いのが、経理の特徴です。抜け漏れを防げるので、テンプレートから自動的にタスクが生成される機能がとてもありがたいです。また、リマインダーを設定することで、忘れてしまうことがなくなりました。経理担当が新たに2名入社したのですが、Bizer teamのチェックリストを見て早々に自分でできるようになりました。また、紙に印刷して上長に確認していた作業が、PDFでBizer team経由での確認になり手間も削減しています。
飯嶋さん:
時短社員からは、「帰社後の状況を把握しやすくなった」と聞いています。これまで帰社後の出来事のキャッチアップが大変でしたが、前日の状況を朝にBizer teamで確認してから作業を開始することができるようになりました。
稼働時間の目安を入力することで、スケジュールの最適化を図りたい
――今後、目指していきたいことはなんですか?
仁和さん:
労務としては、ようやくタスクが可視化できたという段階。作業の意味や内容をBizer teamのメモに残して、チェックリストをまるまるマニュアルにできれば、引き継ぎの時間が大幅に削減できると考えています。
宮本さん:
年次業務は、まず作業内容を思い出すのに時間がかかります。先輩が送っていたメールを探したり、過去の資料を確認したりするような作業は減ったと思います。ただ、Bizer teamに入っているタスクが本当に最適かどうかは分かりません。現在、労務チームでは終わったタスクの振り返りをしています。期日の設定や手順など、改善に時間を使えるようになりました。
飯嶋さん:
総務では、チーム内の業務のクオリティを均一化するために、稼働時間を調査していきたいそうです。正しい業務時間を掴むことができたら、スケジュールを予測して空いている時間に他の仕事をお願いするなど、最適化を図ることができそうです。
宮本さん:
経営管理の仕事は、時間感覚を鍛えないと業務単位の作業時間が分かりません。私たちは無限に時間を使えるわけではないので、稼働時間の目安を入力して感覚を養うことも大切ですね。
人がやっていることに興味を持ち、お互いに助け合えるチームでありたい
――今後、どのようにBizer teamを活用し、どのようなチームにしていきたいですか?
飯嶋さん:
Bizer teamの導入担当として、テンプレートを“化石化”させないように、今後も引き続き更新をしていきます!
伏見さん:
経理は、定常業務をきちんとこなした上で、他部署への対応にも時間を割いていきたいので、Bizer teamを通して定常業務を効率的に進めていきたいと考えています。
赤塚さん:
採用チームは、属人化の解消を目指していきたいです。キャリア採用に比べると、新卒採用は年間で動くので、マニュアル化がまだ進んでいません。属人化を解消できれば、チームで助け合うことができます。Bizer teamで助け合えるチームを実現できたら最高ですね。
仁和さん:
業務の可視化も重要だし、助け合いも重要。メンバー同士でもっとコミュニケーションを取って、さらにいい労務チームを目指していきたいと考えています。
宮本さん:
根本的な部分で、人に興味があるメンバーの集まりであってほしいと思っています。かつて、自分が経験した間違いを後輩にうまく伝えられなくて、同じ間違いを繰り返してしまったことがあります。お互いに助け合うためには、まず人がやっていることに対して興味を持つことが大切だと考えています。もちろん、分からないことは自分で聞きに行くことも重要ですが、「気づいたら教える」ということで得られることもたくさんあります。
他の人のタスクを見える状態にしたことがBizer teamの成果。引き続き、チームの仕事を可視化できる状態を大事にしていきたいと考えています。